子宮内膜症と女性ホルモン剤

持田製薬MRさんによる子宮内膜症、女性ホルモン剤の勉強会でした。

子宮内膜症とは、本来子宮の内側にしか存在しない子宮内膜が子宮以外の場所で増殖、剥離を繰り返し、剥離した子宮内膜が腹腔内にとどまり、炎症や痛みを起こしてしまう病気です。

治療を受けている患者数は13万人と推計され、20〜30代の女性ホルモンの分泌が多い年代にかけて発症しやすい病気です。

子宮内膜症ができやすい場所は、腹膜、卵巣、子宮と直腸の間のくぼみ(ダグラス窩)です。
卵巣にできたものを
卵巣チョコレート嚢胞(のうほう)とよびます。ごくまれに、肺など遠く離れた臓器にできる場合もありますが、骨盤内にできるケースがほとんどです。

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子宮内症の初期では
自覚症状がなく、自分で子宮内膜症と気づかないことが少なくありません。しかし、進行期と自覚症状にあまり相関関係がないのも、子宮内膜症の特徴の一つです。それほど重症ではないのに痛みがひどい場合もあれば、かなり進行していてもほとんど痛みを感じないこともあり、症状には大きな個人差があります。
主な症状としては、
激しい月経痛、月経以外の下腹部の鈍痛や不妊などがあります。
治療方法は、
手術療法薬物療法があります。
根治には手術療法が必要とされています。薬物療法には疼痛緩和目的の
対処療法と内膜病変への作用を目的とした内分泌療法があります。
では、薬物療法に使用される薬剤について分類していきたいと思います。

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対処療法
●鎮痛剤(NSAIDs)
痛みの原因となるプロスタグランディンの分泌を抑える薬です。痛みをぎりぎりまで我慢している人が多いのですが、痛みがピークに達してからよりも、痛みがひどくなる前、つまり月経開始前から服用したほうが効果が高いので、結果的に薬の使用を最小限に抑えることができます。服用するのをためらわず、早めに服用するほうが効果的だそうです。

内分泌療法
GnRHアナログ療法、ダナゾール療法、偽妊娠療法、黄体ホルモン療法があります。
●GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)アナログ療法
(スプレキュア点鼻液・皮下中用 ナサニール点鼻液など)
16歳未満の子宮内膜症の第一選択薬として使用されています。
胃酸で分解されてしまうので、注射剤や鼻腔噴霧剤で投与されています。
GnRHアゴニストは通常6ヶ月間続けて使用しますが、人工的に閉経状態をつくるため、更年期様症状、すなわち、のぼせ、ほてり、肩こり、発汗、頭痛などが起こることがあります。また骨量の減少なども起こる可能性があります。
●ダナゾール療法
(ボンゾール)
ダナゾールは通常4ヶ月内服します。こちらは男性ホルモンの誘導体なので、ニキビや体重増加などが起こることがあります。

GnRHアナログ療法とダナゾール療法では月経を止めるため、治療中は子宮内膜症による月経痛や病気の進行は止まります。
治療中には骨量低下が起こる可能性があるので、小魚、牛乳、小松菜などカルシウムを豊富に含んだ食品を積極的にとるようにしましょう。
ただし、治療を中止すると再び月経が始まり、子宮内膜症が進行する可能性はあります。
●偽妊娠療法
(ルナベル)
中用量ピルの一部が保険薬として使われます。
排卵と子宮内膜の増殖を抑えるので、月経量が減って月経痛が軽減されます。
低用量ピルはもともと避妊薬なので、当面は妊娠の予定がないという女性の症状コントロールに適しています。
●黄体ホルモン製剤
(ディナゲスト)
黄体ホルモン製剤の種類によっては、子宮内膜症病変に直接働きかける作用もあります。また使用期間の制限がないため、長期的なコントロール方法の一つとして期待されています。服用中に不正出血が起こりがちですが、更年期様の副作用は少なくなっています。


薬剤の種類によって内服薬だけではなく注射や点鼻、張り薬など色々な種類の薬があります。また、使用する期間も薬によって様々です。
使用方法をしっかり理解して治療されてる方に分かりやすくお伝えできるよう勤めていきたいと思います。