新大阪医誠会クリニックは地下鉄西中島南方駅から歩いてすぐの、日大ビル9階にある透析センターです。
マルゼン薬局では三国駅前店からおくすりの配達をさせていただいています。
透析とは、“腎臓の働きを人工的に代替する”医療行為のこと。人工腎臓を用いて、血液を体外に引き出し、これを浄化する部分である透析器(ダイアライザー)に誘導し、老廃物を取り除き、浄化した後に再び体に戻す操作を連続して行います。腎臓のはたらきとは
① 水分・電解質の調節
② 老廃物の除去
③ 血圧の調節
④ エリスロポエチン(造血ホルモン)の産生・分泌
⑤ 活性型ビタミンD(カルシウムの吸収を促進)の産生
などなど。透析とはこのうち、①と②のはたらきを人工的に行うことで、週3回 1回4時間を目安に行われます。人工腎臓では、健康な腎臓の一部しか機能を代行することができないので、③〜⑤の機能については薬剤で調節する必要があります。

現在日本にいる透析患者さんは28万人。高齢化が進んでいることもあり、その数は増加の傾向にあるようです。
透析導入の原因となる疾患は、1位が糖尿病性腎症、2位が慢性糸球体腎炎、以下高血圧に伴う腎硬化症、と続きます。原因不明のものも約10.6%。
さて、そこで私たち薬剤師のとって重要になってくるのが透析患者さんへの投薬。
からだの中に入ったおくすりは、肝臓によって代謝(酵素のはたらきによって別の物質に変化し、効き目をうしなうこと)を受けるか、腎臓から排泄されます。
ところが、透析の患者さんはこの腎機能が弱っているため、腎臓から排泄されやすいおくすりを投与した場合排泄がうまくいかず、体内の血中濃度が上がる(=くすりが効きすぎる、副作用が起こりやすくなる)可能性があります。したがって、私たち薬剤師は“患者さんにあった適切な量が投薬されているか”を確認する必要があります。
また、おくすりのなかには腎臓に障害を起こすものがあり(造影剤、抗癌剤、解熱鎮痛剤など)、これらが腎機能の悪いひとに投薬されていないかをモニタリングし、“透析導入を予防する”ことも重要です。
これに関しては、白鷺病院 薬剤科の先生が著された『透析患者への投薬ガイドブック』が信頼性が高いようで、田島先生も参考にされることが多いとか。白鷺病院のホームページからもみることができるので、私たちもおくすり配達の際に参考にさせていただいています。
つづいて田島先生のご専門、“腎移植”についてのお話もうかがいました。
腎移植は約6時間かけて行う手術。腎臓の提供元は生体腎(親子、夫婦、兄弟、姉妹
)が最も多く、そのほかに献腎(心停止後に腎臓摘出したもの)、脳死体腎(心臓が動いている状態で摘出)などがあります。

判断が難しいのが、脳死。脳幹の機能は残っている植物状態とは異なり、脳死とは、脳幹を含めた脳全体の機能が失われ、二度と戻らない状態のこと。
以前は、“死亡した者が臓器移植の意思を生前に書面で表示していて、遺族が拒まない場合に限り、「脳死した者の身体」を「死体」に含むとしてその臓器を摘出できる”と規定(15歳以上の意思表示を有効とする)されていたのですが、“年齢を問わず、脳死を一律に人の死とし、本人の書面による意思表示の義務づけをやめて、本人の拒否がない限り家族の同意で提供できるようにする“というように改正されました。これにより、臓器提供の幅が広がったと言えます。
腎移植を国内で受けるのにかかる費用は400万円、これを海外に渡航して行うとすると約1600万円(800~4650万円)と大幅に膨れ上がるという現状。できるだけ患者さんの負担が少なくなるよう願うばかりです><
最後に、小児領域について、「尿道下裂」「副腎性器症候群(今回は女児の症例。男性のような外見になる。それを手術により正常な外見にもどす)」など衝撃的な写真をみせていただきました。一点集中!!目の覚める(寝てませんが♪)マルゼン一同。

そのあと、質疑応答にうつったのですが、一同、知りたいことがいっぱい!(在宅での透析の現状、新薬レミッチの効き具合…などなど)で質問はつきることなく…。
ふだん薬局内ではなかなか知りえない現場の話をしていただき、大変勉強になりました。
私たちの質問にひとつひとつ丁寧に答えてくださった田島先生。本当にありがとうございました!!





